僕は現役の理学療法士なのですが、リハビリ業界の給料って安いなぁと思う今日この頃です。
というより、医療業界全体の給料が安くなっている傾向にあると感じています。
せっかく大学や専門学校で必死に勉強して取得した国家資格なのに、給料が上がりにくく、結局年収が同世代の一般サラリーマンの平均以下なんて悲しいですよね。
僕の友人も収入を増やすために理学療法士を辞めて起業したり、安定を求めて公務員になった人が多いです。
そこで今回は、理学療法士の給料が安い理由、そして収入を増やすためのポイントを解説します。
- 理学療法士の給料が低い理由がわかる
- 理学療法士が給料が増やす方法がわかる
- 理学療法士としてより良い生活スタイルを選べるようになる
理学療法士の給料が安い6つの理由
不思議なんですが、理学療法士の給料が高いと思っている人が意外にも多いです。
これから夢をもって理学療法士になろうとしている学生さんには申し訳ないですが、理学療法士の給料ってまじで安いです。
びっくりするくらい安いです。
それはもうね、ジーニーがアゴを外すくらいです。
性格に言うと、給料が安いのではなく、初任給から大きく上がらないんですよね。
そのため、20代で見たら平均よりも高い給料がもらえますが、だんだんと一般サラリーマンに追い抜かれていくのが現状です。
理学療法士の給料が上がらないのには6つの理由があります。
- 医療費は法律によって左右されるため
- リハビリの報酬は時間と数で制限されているため
- 政治家が少なく影響力が小さいため
- 理学療法士の経験や技術で単位数や報酬が変わらないため
- 理学療法士の数が年々増えているため
- 海外と比べ理学療法士になるのが簡単なため
それぞれ見ていきましょう。
理学療法士の給料が安い理由①:医療費は法律によって左右されるため
医療費は保険診療がメインですよね。
そのため、理学療法士に限らず、医療・介護職の給料は国の法律が非常に影響します。
さらに言うと、日本は少子高齢化が進んでおり、それに伴って医療費がかなり国の財政を圧迫しています。
この影響で医療診療報酬は年々下がり、どんどん医療職の給料は安くなっています。
理学療法士の給料が安い理由②:リハビリの報酬は時間と数で制限されているため
リハビリは1単位20分と定められていますよね。
しかも、1日24単位、1週間で108単位までと決められています。
つまり、リハビリで得られる診療報酬には上限があるということです。
理学療法士の給料が上がらない原因はここにあります。
リハビリ職以外の医療職は、時間で報酬が決まるのではなく、行った処置によって決まります。
時間にも制限はないし、数にも制限がない他の医療職と違い、
得られる報酬に限界のある理学療法士などのリハビリ職は、
報酬に対する人件費の割合が高くなりがちなので、なかなか給料を上げられないのが現状です。
理学療法士の給料が安い理由③:政治家が少なく影響力が小さいため
一般的にはあまり知られていませんが、専門職を持っている人が政治家になると影響力が付きます。
医者が政治に絡むと医者に関する法律は有利になりますし、柔道整復師(整骨院で働いている人たち)が政治家になれば柔道整復師に有利なルールを定めやすくなります。
理学療法士で政治家になっている人の割合が少ないんです。
(作業療法士はさらに少ない)
理学療法士の働き方を変えていくためには、政治の影響も必要です。
やはり政治家の影響は強いのが日本の現状ですね。
理学療法士の給料が安い理由④:理学療法士の経験や技術で単位数や報酬が変わらないため
理由②に似てしまいますが、理学療法士の経験や技術で単位数や報酬が変わらないことも、給料が低い原因です。
例えば、美容師ならカリスマ美容師には指名料が上乗せされますよね。
医療は保険で賄っているため、平等でないといけません。
そこに理学療法士の技術の差は考慮されないんです。
誰がやっても同じ報酬。
だからどんなに経験を積もうが得られる報酬も結局一緒。
理学療法士の給料が増えないわけですね。
理学療法士の給料が安い理由⑤:理学療法士の数が年々増えているため
理学療法士の数が年々増えていることも理由の1つです。
近年における理学療法士国家試験合格者の推移を見てみましょう。
以前までは数千人しかいなかった理学療法士も、現在では年間約1万人ずつ増えています。
(医療の現状を考えると決して悪いことではないのですが…)
いくら高齢者が増えてきたと言っても、病院に就職しようとする理学療法士の数が多ければ供給過多になります。
理学療法士の数が多くなるのですから、そりゃ給料は安くなりますよね。
理学療法士の給料が安い理由⑥:海外と比べ理学療法士になるのが簡単なため
理由⑤の原因でもあるのですが、理学療法士は実は簡単になれる職業です。
日本では、養成校で3年もしくは4年間勉強して、合格率80%程度の国家試験に合格するだけでなれます。
簡単になれる国家資格ということで人気も高く、人数がどんどん増えています。
それに対してアメリカでは、(州にもよりますが)理学療法士になるためには一度大学を卒業し、ボランティアを1年以上して推薦をもらい、3年間の修士課程に進むことでようやくなれる職業です。
(医者より長いです)
そこからさらに2年間の博士課程に進むことで、医者と同等の権限を持つことができます。
(開業もできます)
それだけ海外の理学療法士はなるのが難しい職業です。
学生のうちから診療報酬をもらえますし、理学療法士になったら年収も1000万を超えていきます
それだけ理学療法士になるのが難しいですが、認知度も高く、日本でいう接骨院のように
困ったら理学療法士に診てもらおう
という風になるみたいですね。
海外では需要が高く、供給も高くなりづらいため、理学療法士の重要度が高くなり、報酬も増えます。
日本では、理学療法士に簡単になれてしまうがために、なかなか地位が上がらないのでしょうね。
理学療法士の給料を増やすためにできる3つのポイント
理学療法士の給料が安い原因を書いてきました。
では、理学療法士が収入を増やすにはどんなことをすればいいのでしょうか?
僕がおすすめしている方法は3つあります。
- 交渉する
- 転職する
- 起業する
なおこれらについては、こちらの記事でより詳しく解説しているので見てくださいね^^
収入を増やすポイント①:交渉する
理学療法士に限らず、給料をもらっている立場である会社員が、簡単に収入を増やすためのポイントとして、「交渉する」ことが挙げられます。
(あまりやっている人が多くない印象ですが)
あなたが本当に自信があり、会社(病院)にとって必要な存在だと思ってもらえれば、必然的に給料が上がります。
しかし、会社(病院)側はあなたがどれだけ重要な人物なのかを客観的に評価する機会があまり多くありません。
あなたからアピールすることが大切になります。
僕は転職したときの話ですが、面接の際に自分がどれだけ他の人と違うのか、どれだけのことができるのかなどを資料等を使ってアピールしました。
そのアピールによって、求人の情報では月給25万円でしたが、さらに高い34万円の月給の契約を得ることができました。
(当時、理学療法士2年目で認定理学療法士はもちろん、新人プログラムすら終わっていませんでした。)
自分がいかに必要な人材なのかをアピールすることは収入を増やすためにできる重要なことです。
収入を増やすポイント②:転職する
理学療法士が収入を増やすための2つめのポイントとして、転職することです。
ポイント①で、交渉するとお伝えしましたが、その交渉も転職で活用することができます。
僕は1年目の時に手取り月収が19万円でしたが、転職した結果、手取り月収が28万円に増えました。
先ほどお伝えした通り、アピールをしっかりして交渉をした成果もあります。
ただ、アピールをしていなくても、提示された月収は25万円でしたので、手取りとしては20万円程度となり、収入は上がっていますね。
当時2年目の理学療法士だった僕でもうまくいったのですから、理学療法士ならば誰でもうまくいきます。
収入を増やすために転職も検討してみてください。
(転職サイトの紹介で儲けていると思われたくないので、おすすめの転職サイトなどはここでは提示しません)
収入を増やすポイント③:起業する
理学療法士が収入を増やす3つ目のポイントとして起業することが挙げられます。
僕も副業で起業しており、手取り年収の他に、300万円程度の副収入があります。
起業と言っても、会社を作るわけではありません。
理学療法士の仕事以外の時間で、副業でもいいので、事業(つまりビジネス)をして別の収入源を持つことです。
最近何かと流行っている、ネットビジネスとかネット副業とか言われるものですね。
ブログで稼いだり、転売で稼いだり、その他色々。
理解していない人が多いのですが、ブログで稼ごうが、転売で稼ごうが、個人で稼ごうが、ビジネスをやっている以上、それは起業です。
そのことについて詳しく解説した記事があるので、こちらも確認してください。
↓↓↓
このブログでは、ひとり起業で成果を出すためのポイントについて詳しく解説していますので、まずは副業から始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ:理学療法士の給料が低い理由と給料を増やすためのポイント
いかがだったでしょうか?
理学療法士の給料が低い(上がらない)原因を解説していきました。
- 医療費は法律によって左右されるため
- リハビリの報酬は時間と数で制限されているため
- 政治家が少なく影響力が小さいため
- 理学療法士の経験や技術で単位数や報酬が変わらないため
- 理学療法士の数が年々増えているため
- 海外と比べ理学療法士になるのが簡単なため
また、給料を増やすためにできる3つのことも紹介しましたね。
- 交渉する
- 転職する
- 起業する
僕は理学療法士という職業自体は、悪い職業ではないと思っています。
やりがいもあるし、感謝もされる。
自己肯定感や自己効力感をすごく得られます。
ただただ安月給なだけ。
もしあなたが理学療法士をしていて、お金の面で将来に不安を覚えているのなら、
このブログはきっと役に立つので、ぜひ他の記事も見てくださいね。